「羅生門」(A)

侍夫婦は山道で山賊に襲われ、侍は殺され妻は強姦される。
しかし裁きの前で、侍の霊と妻と山賊の話のつじつまは
まるで合わなかった。

山賊は、侍を縛りつけ女を襲う。
辱めをうけた女は侍と山賊の正々堂々の決闘を望み
勝ったほうと連れ添いたいと願い、山賊は侍を殺したと言う。

女の言い分は、山賊に襲われた後、縛られた夫にかけよるが
夫は妻を蔑んだ目で見下し、思わず夫を殺して自分も死のうと
するが、自分だけが死に切れなかったと言う。

侍の霊は、妻が山賊に口説かれ、妻は一緒に連れ添う代わりに
夫を殺せと山賊に頼むが、女も山賊も逃げて
侍はひとり自決したと言う。

果たして真実はいかに?
黒澤明の作品の中でもわたしが特に好きな映画です。
人間はエゴの塊で、嘘で自分を偽る反面、
人間を信じる素晴らしさを描いた人間賛歌です。